兼業音楽家というスタイルは当たり前にあっていい

深夜にワインを飲みながら書いたとりとめのない文章にいっぱい反応してもらって、ありがたいやら申し訳ないやら恥ずかしいやらです。

兼業スタイルについてひとつだけ。僕は兼業って当たり前のスタイルだと思ってます。企業で考えてみたらわかりやすいと思いますが、例えば放送局とかだと、TBSは随分前から利益の半分は不動産収入だと言われてますし(比率の真偽はともかく)、他の企業でも多角経営している会社なんていっぱいあります。ヤマハの有名なコピペみたいに、元の事業から派生して全く無関係と思えるようなところまで展開することもあるし。

僕が昔働いてた会社もそういうところが多かったな。焼肉屋とラーメン屋と携帯電話ショップを展開する会社とか。本業はパチンコ屋の空気清浄機だかフロア掃除だかを請け負ってる会社がやってた古本屋とか。もっと細かいこと言うと、例えばCDショップにしても、クラシックやジャズ単体を見ると全然儲かってないけど、ポップスの利益があるからそこに注ぎ込めるとか。これだって一種の兼業スタイルだと思うんですよね。

僕はそういうところにずっといたから、色んな仕事を複合的にやるのは当たり前だと思ってます。多角経営の企業は当たり前にあるんだから、多角経営の個人事業だって当然あっていいと思ってます。よく人から、僕が何をしてる人かわからないって言われるんですが、多角経営の個人事業です。ホールの仕事もするし大学の仕事もするし、演奏のコーディネートもするし文化講座の講師もするし、今でも派遣会社に登録してるので、たまに一般大学の入試の試験官もします(笑)

多角経営っていい言葉だと思うんですよね。本業で食えないからバイトしてますって定義しちゃうと、心もしぼんでしまうけど「バイトじゃない、多角経営だ」って言えばカッコいいでしょ?(笑)

多角経営の中のひとつに音楽があればいいんですよ。音楽は絶対に逃げないですからね。気楽に行きましょう。