企画の楽しさで聴かせるコンサートの原体験【カルテ】

4年ほど前、京都芸大が毎年6月に開催している管打楽器のコンサートをプロデュースしたことがあります。「120分クッキング」と題したコンサートで、司会者にシェフの格好をしてもらい、オリジナルのフルコース料理を紹介するという演出で、各楽器ごとのアンサンブルを9曲並べました。

例年このコンサートは、クラシックにそれほど詳しいわけではない近隣の方々も多く来ていただいていたため、コンサートの後半は耳なじみのある曲を演奏する、というのがこれまでのパターンでした。しかし僕が担当した年は色々な事情があり、クラシックが好きな人もあまり知らないような、マニアックな編成のマニアックな曲を並べざるを得ない状況になっていました。それを企画の面白さでカバーして、何とか楽しんでいただこうと考えたのが「120分クッキング」でした。

そのときの終演後のアンケートの一部がこちら。

  • 肉料理よかった。
  • フルコースで大変満足しました。特に肉・魚おいしかった。
  • お腹いっぱい、ごちそうさまでした。
  • 特に肉料理が美味だった。いままで味わったことがない味覚で、不思議な世界を体験できた。
  • 初めて口にする食材、味は?と……口にしてびっくり。美味で、大満足です!!120分クッキング、すべて、おいしかった。
  • 肉料理、力強く良かった。

こちらが予想していた以上に多くの方々が、企画の世界に入り込んでノリノリで答えてくださっていました。ちなみにメインの魚と肉の料理ですが、魚料理はクラリネット四重奏の「Clownery for Clarinets」、肉料理は打楽器アンサンブルで西村朗さんの「ケチャ」を演奏しました。どちらも10分近くある曲です。特に「ケチャ」はマリンバなどの鍵盤打楽器を含まない、本当にマニアックな曲だったので、この曲が一番受けがよかったことに驚きました。

クラシックの敷居を下げようとするとき、つい安易に選曲で寄ってしまいがちですが、自分たちが本当にやりたい曲、自分たちの魅力がより発揮できる曲を選んだとしても、きちんと手間をかけて丁寧に企画すれば、クラシックになじみがない方々にも楽しんでもらえる方法があるはず。「120分クッキング」のときのお客様の反応が、今の僕の道しるべになっています。

オペラの登場人物と占い師とのやり取りで進んでいく、オムニバス形式のコンサート「カルテ」、只今アイデアを振り絞って執筆中です。

『カルテ』公演概要
  • ストーリー仕立ての新感覚クラシックコンサート『カルテ ~占いに来るそれぞれの事情』
  • 日程:2017年8月9日(水)、10日(木)、11日(金・祝)
  • 時間:8月9日、10日=19時開演/8月11日=14時開演
  • 会場:ミタホール(大阪府豊中市)
  • 料金:1,000円(50席)
  • 出演:森田万柚子(ソプラノ) 山崎麻子◆◆(ソプラノ) 奥本凱哉◆(テノール) 山本裕美子 鶴岡空輝◆ 藤原麻里菜◆◆(ピアノ) 柳楽正人(占い師)(◆=8月9日のみ、◆◆=8月10、11日のみ)

《予約フォーム》
https://reserva.be/kartejp

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