これから進んで行く方向に関するふたつの柱

4月1日に入学式だった大学がいくつかあったようですね。皆さんおめでとうございます。また、来週から新生活が始まる人もいいスタートが切れますように。

僕は今年度も環境に大きな変化なくやっていきます。個人事務所「ミュージックメッセージ」は7年目のシーズンに入っています。「生まれてこの方、ひとつの組織に所属した最長は小学校の6年間です」というのが鉄板ネタだったこの僕が、ついに7年目です。(※個人事業主は組織に雇われてるわけじゃないし、法人ではないので自分に給与を払っているというのとも違うので、誰にも雇ってもらえなくなって7年目という解釈もできます…)

4月のはじまりということで、新年度の決意のようなものを書き残してみたくなりました。これから数年間で僕が進んでいく方向について、大きく分けて2つの柱を考えています。

ひとつめは「既に人がやってることは人に任せたい」ということ。特に、演奏家側の視点で自分たちの活動の場を広げようとする動きは、既にやっている人がたくさんいます。新しい演奏団体を作ることとか、定期的に演奏していく組織を作ることとか。だから僕は自分でやるのではなくて、その情報を必要な誰かに紹介する、あるいは情報を集めて提示することで新たな価値を生み出す、キュレーター的役割をしたいなと思っています。簡単に言うと、自分では動かない人になりたいのです(笑)

もうひとつは「クラシック音楽の愛好家を増やす活動をしたい」というもの。さっきの話と繋がってますが、いくら演奏家の受け皿を増やしたところで、それを求める人たちが増えない限り、同じ大きさのパイを大人数で切り分けるだけになってしまうのではないか、という状態を僕は一番恐れています。演奏家そのものの魅力でファンを拡大するという方法はもちろんありますが、演奏家ではない僕がやるなら、純粋にクラシック音楽の楽しみを伝えて一緒に楽しむ人たちを増やしていけたらいいのかなぁ、なんてぼんやりと考えてます。例えば僕が今やらせてもらってる音楽鑑賞講座みたいなものとか、レクチャーコンサートとか。

さらに言えば、クラシックの楽しみを伝え広めるという活動には、一緒に活動してくれる仲間が必要です。その役割は、音大を卒業した人たち、特に演奏活動を生業にしなかった人たちにこそ担ってほしい、というのが僕の本音です。ということで、いつか音大で教えることで仲間を増やしていきたいという野望もあったりします。

(各音大関係者の皆様、来年度の非常勤の話があればお待ちしてます!)