「幻想的小曲集」原曲紹介 6. ダヴィドフ/3つのサロン風小品第1番

チェリストでありチェロの曲を多く残したダヴィドフの小品です。一般的なクラシック鑑賞の範囲からすると、秘曲と言っていいと思います。Youtubeにあがっている音源自体が少ないですが、そのひとつは4年前に公開されていて、2019年10月現在で閲覧数が68回です。少な!チェロの最低音のCまで下がるのが上吹きにはネックな気がしますが、でもアンコールピースとかにちょうどいい曲だなと思います。

僕は全音から出ていた楽譜を使ったんですが、一般的に演奏されてるロシアの楽譜とは音が違う箇所があることが、レコーディングしてから判明しました。全音版を使った証としてこのままにしようか悩んだけど、テクノロジーの力を借りて音程を修正しました。ホルンはあくまでカバーなので、一般的に鑑賞できる原曲に合わせた方がいいと判断したからです。修正前の音源も残っているので、興味がある人はビフォーアフターを聴かせます。そういうトークショーした方がいいですか?笑

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「幻想的小曲集」原曲紹介 5. チャイコフスキー/秋の歌

12曲からなるピアノ曲「四季」の10月に当たる曲です。Wikipediaによると、6月の「舟歌」と11月の「トロイカ」が有名らしいけど、僕はトロイカよりも秋の歌の方が馴染みがありました。武満徹のクラ五版で耳にしてたことが多かったからかもしれない。

レコーディングではなぜか、テンポがめっちゃ遅くなりました。多分メロディーを浮遊させることに没頭してたんだと思います。あとで音源を聴いて「ランランかよ!」って突っ込んでました。ちなみに今年のチャコフスキーコンクールのホルン部門の課題曲は舟歌でした。秋の歌じゃなくて若干ホッとしました。この曲は僕だけのチャイコンです。

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「幻想的小曲集」原曲紹介 4. グリエール/間奏曲

原曲はコントラバスとピアノのための「インテルメッツォとタランテラ」です。グリエールにはホルンとピアノのためのインテルメッツォもありますが、コントラバスの曲の方がメロディーが好みだったこともあって、こっちを選びました。Youtubeの演奏では、ボゾ・パラドジークの動画が断トツの閲覧数を誇っています。もちろん演奏も素晴らしい!(ちなみに彼はInstagramにも動画を上げています。https://www.instagram.com/bozoparadzik/

この曲は、2月にピアノだけを録音して、ホルンを入れたのは6月の最終日の一番最後でした。僕はもともと自分が持っているフレーズ感が短いほうで、この曲は若干苦手なタイプだったので、レコーディングまでずっと頭の中で歌い方を考えていました。アルバムから外すことも真剣に考えていたけど、完全に納得はしていないものの、何とか及第点の演奏は記録できたかなと思っています。

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「幻想的小曲集」原曲紹介 3. ヴォーン・ウィリアムズ/ロマンツァ

原曲は超有名チューバ協奏曲の第2楽章です。作曲者本人によってファゴットやチェロでも演奏できるパート譜がついています。最低音がHまで行くフレーズはオクターブ上げるように指示してあります。でもホルンの下吹きにとっては守備範囲なので、チューバの楽譜をそのまま吹きました。

僕がリスナーとして編曲ものの演奏を聴くとき、元の楽器で演奏するときと、編曲して演奏する楽器とで、テンションがかかる位置がズレるのがすごく気になります。例えばヴァイオリンでは何でもないフレーズなのに、サックスで吹くとすごく超絶技巧の高音になってるとか。この曲はホルンにとっては中低音ですが、上の音域はチューバの高音のテンションであることを常にイメージしてました。

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