リアルな人生に
映画みたいにはないよ 起承転結
本当は綺麗に終わりを迎えたいよ
リトルエンジェル
どうせ明日もあるでしょ?
って疑わないこの気持ち
すぐに変えられない
けれど今残したい
あなたと生きた証
今回のレコーディングは一応「50歳記念」と謳ってます。一応というのは、実は今年はまだ49歳の年なので、もし記念で作るなら来年に出すのが本来のはずなんです。僕も最初は来年にできたらいいなと考えていました。でもここ1年間だけでも、よく知ってる近い人が突然亡くなったり、有名人が突然の病で活動や生活に制約が出たりというニュースに何度か出くわしました。僕自身がぽっくり死ぬとまでは想定してなくても、事故とかで楽器を演奏できない身体になることは充分考えられるし、事故とか病気とかじゃなくても、ピアニストの奈良さんが今よりももっと忙しくなって時間を取ってもらえなくなるかもしれない。とにかく来年なんて悠長なことは言っていられないな、という気分になったんです。
冒頭に書いた歌詞は、昨年知り合いが亡くなったときに、衝動的に書いたラップです。その人と生きた証を、今すぐ残したかったんです。「今を大切に生きよう」ってみんな一度は心に誓うけど、だからといって突然、刹那主義になるわけでもないし、今すぐできない先の計画だってあるし、生き方はそんなにすぐには変わらないと思うんです。だけどこのラップを作って以降、自分が生きてきた証とか、その人と同じ時間を過ごしてきた証を、できるだけ早く残しておきたいという思いが強くなってきました。万が一、僕が事故や病気でこのレコーディングができなくなったとしても、きっと後悔はしません。これが、僕が望むものを作るための最速の計画だから。