【クラウドファンディング28日目】僕の初めてのレコーディング体験

僕が初めてレコーディングというものを経験したのは、2011年に東日本大震災の復興支援アルバムを制作したときでした。ジャズとポップスのミュージシャンに声をかけて、それぞれのオリジナル曲の演奏音源を提供してもらいました。各自でレコーディングした音源を送ってもらったのですが、半分ぐらいのミュージシャンは僕もレコーディングに立ち会いました。一応僕がプロデューサー的な立場だったんですが、何しろ初めてのことなので全くの手探り状態、経験豊富なレコーディングエンジニアさんにお任せした部分も多く、半分は見学者みたいな感じでした。

CDを作るという作業は、レコーディングだけではありません。ジャケットの写真、レーベルのロゴはそれぞれ得意な友達にお願いし、デザインはプロのデザイナーの義姉にお願いしました。またミュージシャンの契約に詳しい行政書士さんにお願いして、原盤権に関する契約書を作っていただきました。報道関係で働いていた友達にはプレスリリースの書き方を添削してもらいました。そのおかげで、発売時に毎日新聞に取材していただけました。そして、翌年にジャズ雑誌「ジャズ批評」のジャズオーディオ・ディスク大賞の特別賞に選ばれたときにもプレスリリースを出し、神戸新聞に大きく取り上げていただきました。何もかもが初めてのことだらけだったんですが、とてもいい経験をさせていただきました。

(と、ここで終われば何となくいい話で終われるんですが、結局アルバムは400枚ぐらい売ったぐらいで止まってしまったので、まだ家に山ほど箱があります。かかった費用は回収した上で4年ぐらいは被災地に寄付を続けたので、チャリティーとしての最低限の役割は果たせたとは思いますが、全然納得はしていません。参加グループが立て続けてに解散したり活動休止したりしたので、今では少し売りにくくなったのは事実ですが、消費期限があるような流行りものにはしない、非日常的なイベントではなく日常の活動で寄付できるものにする、という方針で作ったCDなので、またそのうち宣伝したいと思います)