そこに自分が存在する意味【カルテ】

昔も今も、そこに自分が存在する意味があるか、ということを考えてしまいます。だから、大人数の集まりに入ると寡黙になり、少人数になると雄弁になります。人数が少なくなるほど、自分がそこにいる意味が増すからです。

今は大学とホールが忙しいので、自分の事務所としての演奏派遣はあんまりやっていませんが、これから演奏派遣業務を拡大していこう、という気にはあまりなれません。だってもうやっている人はたくさんいるし、これから自分たちで演奏派遣の仕事をしたいとおもっている演奏家もたくさんいる。そこにわざわざ僕が参入したところで、もともとあるパイを奪い合うだけで、僕が存在しなければならないという強い意味が見いだせないのです。今のところは、ね。

僕はこれから、数年かけて「クラシックを好きになってくれる聴衆を育成する」という活動にシフトしていくと思います。「カルテ」は僕にとってのその第一歩でした。今日の自分の出来栄えはともかく、形にして人前に出せたということに、まずはホッとしています。この舞台でオペラの片鱗に触れ、オペラやクラシックに興味を持ってくれる人が現れる可能性があるのなら、僕は自分がそこに存在する意味を感じることができます。

言いたいことがたくさんある企画に関わっていることは、本当に幸せですね。ビデオを見ながらの反省会を終えたので今日は寝ます。カルテ2日目の8/10は19時から、最終日の8/11は14時からです。これから先、なぎらの芝居の進化を見届けたいと思われるなら、最初の大根っぷりを見ておいた方がいいですよ。