天平さんメジャーデビュー前の自主制作盤レビュー

天平さんのスペシャルサインが当たったので、思い出を残します。天平さんがメジャーデビューする前年、当時僕が働いていたJEUGIA梅田ハービスENT店で、初めて天平さんの演奏を聴きました。そして衝撃を受け、自主制作盤をほぼ独占販売の形で販売させてもらいました。店頭ではずっと試聴機に入れて展開し、そこでもコンスタントに売れていましたが、全国のファンから途絶えることなく注文が入り、せっせと荷造りしていたのはいい思い出です。当時の店のブログに書いた紹介記事を載せておきます。

2007-04-03: 今最も知って欲しいアーティスト、中村天平

先日、梅田ハービスENT店の「ハーフアワー・コンサート」に出演していただいた演奏家の中で、その演奏が聴けることを心待ちにしていた人がいました。彼の名は中村天平。自作自演のピアニストです。事前に彼のサイトで演奏を試聴したのですが、1曲目の「エチュード」を聴いた瞬間、その音楽に衝撃を受けました。クラシックをベースにジャズやロックなどの異ジャンルを飲み込んだ音楽性、めちゃくちゃよく回る指、抜群のリズム感、そして圧倒的な音力。イベント当日も期待にたがわぬ素晴らしいパフォーマンスで、そのただならぬ迫力に思わず足を止めてCDを買っていかれるお客様もいらっしゃったほどです。

アルバム「天平」は2004年7月に発売されていますが、インディーズ盤で一般のお店ではほとんど流通していないので、彼を知ってる人はほとんどいないのではないでしょうか。でもそれはもったいないんです!!本人も認めている通り、様々なジャンルを吸収した音楽なのでカテゴライズできないのですが、あえて例えるならば、近頃爆発的にヒットしたファジル・サイの雰囲気に近いと言えば、イメージしやすいかもしれません。あるいはクラシックとジャズを融合させたカプースチンが好きな人も、きっと天平さんのピアノは気になるはずです。ファジル・サイのミニ・アルバムが1,000円であれだけ売れたのなら、彼のアルバムもまた同じくらい売れるはずだと、僕は本気で信じています。こんなアーティストを隠れたままにしておいてはダメです。今聴いておいて下さい!(なぎら)

●「天平」
●中村天平(ピアノ)
●BECD-0001 ¥1,000

1. エチュード c-moll
2. フレイム
3. 一期一会
4. 幻想曲
5. 鬼神の円舞
6. 星型のチョーカー